皆さんは、どんな攻撃スタイルを志向していますか?
ポゼッションスタイル?
ゲーゲンプレスありきの縦に速いサッカーですか?
その真ん中あたりですか?
監督がいれば、監督の数だけスタイルはあってもいいと思います。それがサッカーの面白いところだと思うので。ただ、誤解してはいけないのはどのスタイルにも優劣はつけられないということです。バルサみたいな華麗なポゼッションサッカーは確かに見ていてワクワクするし、目指すべきスタイルの一つではあると思います。
しかし、サッカーの目標はゴールをすること。ゴールを守こと。試合に勝つこと(時に引き分けること)です。
もしも、サッカーにパスを20本連続で繋げたら1点というルールが存在するならば、ポゼッションの優れたチームが素晴らしいチームとなるでしょう。でも違いますよね。どんな形であれ、1点をもぎ取って終了のホイッスルがなればいいのです。
ドリブルで相手を抜いてからシュートしようとしてブロックされたり、失う選手にも良く話しますが、プレーの目的がシュートしてゴールを目指すことであるなら、別に相手をかわさなくても、ボール一個分ずらせればいいよね?もし相手を抜いたら技術点が加算されるルールがあるなら、かわすことを考えてもいいですが、ゴールを目的とすると不要なプレーであり、目的達成までが余計に難しくなっていますよね。
何が言いたいかというと、サッカーという競技はゴールを目指して、ゴールを守ることが目的ですよね。
その本質からずれてしまうとあのサッカーは良いとか、悪いとかということになってしまいます。2021年正月の選手権全国大会ではロングスローの議論がかなり熱くされましたが、これも目的さえしっかりしていれば議論の余地はないと考えています。
ポゼッションもゲーゲンプレスも、それによってチームが勝てる戦術であればそれで良いのです。
どれも正解なんですよね。結局、チームが勝てるための戦術を選択しているだけですから。
したがって、ロングスローもそれで点数が取れるならば、正解ですよね。逆に相手がロングスロー主体で来るということであれば、そのための準備をしやすいことになります。そこからのカウンターを設定してTRすれば、何度も同様な場面が生まれますよね。
バルセロナがポゼッション主体であるのも、相手がポゼッション主体であると想定して、対応してくるだろうから・・という予想がし易いから、ポゼッションなんですよね。
サッカーは戦術的なレベルが上がってくると、チェスや将棋をやっているような感覚を持つことがあります。
来週のリーグ戦は相手はこうやってくるだろうから、ウチはこう行こう。と準備しておくと、それをさらに見越した相手が全く違う戦術でキックオフしてきた。ということがあります。
それに対して、そうなることもあるかもしれないよ。と選手には伝えてあったので、慌てずにその時のために準備してあったプランBで対応することができました。
こうした駆け引きは、とても面白かったですねー。
お互いに戦術的な意図があるコーチのゲームは試合が引き締まっていて、意図も見えてくるので、見ているだけでも興味深いですよ。
長々と書いてしまいましたが、プレーモデルをしっかり持っていれば、別にどんなスタイルでもいいんですよ。それがサッカーの醍醐味ですよね。
“勝利“という山への登り方は監督の数しだいで、どれも正解です。それを批判する権利は誰もないですよね。
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