指導者・選手の皆さん。日々サッカーを楽しんでいますか〜。
私は最大のストレス発散になっています。とても楽しんでいますよ。
今日もたくさんの学びを提供できたら嬉しいです。
さて、今日のテーマは「練習メニュー作成の大きな考え方」です。
皆さんは練習メニュー作成をどのようにしていますか?
どんな練習をやっていいのかわからない😩
いつも同じような練習になってしまい子どもたちが飽きてしまう・・😭
など、困っている方が多いかもしれませんね。
ということで、今回は練習メニュー作成の方法について考えてみましょう😀
参考にするのはこちら
① 攻撃か守備か
② 4つのモーメントのどれか
③ 戦術意図は何か
④ 戦術項目
⑤ キーファクター
以前から、ご紹介しているスペインバルセロナで各年代のコーチ・監督を務めてこられた坪井健太郎氏の著作や、各メディアで発信されている情報をあらためて読み返して、これをベースにお話したいと思います。
ちなみに坪井健太郎とはこんな方です(坪井健太郎氏のブログから転載)
代表的な著作はこんなものがあります。
よく書店のサッカーコーナーで目にしますよね😀
スペインのフィジカル事情を詳しく知りたいという少し変態な方はこちらも坪井氏が関わった本です。
↑この本の翻訳を坪井氏はされたんですけどね。
これね結構専門的です。専門用語も出てくるので「よくスペイン語のフィジカルの専門用語を翻訳できましたね」って言ったら、やっぱり相当大変だったらしいです笑
さてそれでは、勝手に私の中で師匠にしている坪井氏の練習メニュー作成のメソッドをもとに話を戻しましょう😀
メニュー作成の考え方(道筋)
実は私はメニュー作成で何をテーマにやるか・・というのはそんなに困ることはないんです。
当然ですが、ゲームで生じた課題を次のゲームへ向けて改善すればいいだけなので、困りようがないんです。
では、私の場合のメニュー作成までの考え方をご紹介しますね
例えば、
「最近ポゼッションはある程度できてきたが、前進がなかなかうまくいかないなぁ」
ということであれば、それが今週のテーマですよね。
もしくは、週末の対戦相手が決まっており、相手のシステムや特徴がわかっているなら
週末の相手に対して、こういう守備をする。こういう攻撃をする。
時間帯や得点状況によってはこのオプションも用意しておこう。
と考えると、逆に時間が足りないくらいになってしまいます。
ということで、まず大前提として週末のゲーム、1ヶ月後の大会・・など一区切りの目標(ゴール)を設定します。
そこから、強化したい部分に優先順位をつけていきます。
・例)固い守備で堅守速攻を目指す
・例)ポゼッションしながら、丁寧に前進する
・例)クロスの守備を徹底する・・・などをチームの現状と目指せる目標の差があまりないようにする
・守備なら、前線の高い位置からの守備なのか、中盤での守備なのか、リトリートした守備なのか
・ポゼッションはどのように前進を目指すのか(ショートパス、アイソレート、特定の選手を使って・・など。
・守備のフェーズ
・攻撃のフェーズ
・攻撃から守備のフェーズ
・守備から攻撃のフェーズ
※ ちなみに私は9つの局面に分けています
例)攻撃の場合の戦術意図(坪井氏による)
A. ゴールを奪う
B. 前進する
C. ボールを保持する
D. 相手を引き付ける
E. 相手の守備組織を撹乱する
チームや個人が何の目的を持ってプレーするか、どのプロセスにあるのかの共通意識を持たせるために作用します。例えば「デスマルケ(マークを外す)」を行うにしてもゴールを奪うためなのか、それとも相手を引き付けるために実行するのかではキーファクターは異なるからです(坪井氏)。
作成したいトレーニングが4局面の攻撃だとしたら、その場面を成功させるためにどのような戦術的な目的が必要か。ゴールを奪うためのデスマルケだと、できるだけ相手の背後に抜けることや、シュートコースを作るための場面を作ることになりますよね😀
ステップ4で決めた戦術意図を達成するための戦術コンセプトが何なのかを定めます。
これは、たくさんの項目があるので全てを記述することはできません。
参考文献としては、坪井氏の「サッカーの新しい教科書」シリーズ3作がありますので、ぜひそちらをご覧ください(上記参照)。
考え方としては、攻撃の戦術意図で「ゴールを奪う」という目的のために「デスマルケ(マークを外す)」という戦術コンセプトが作用しているということです。あくまで、戦術コンセプトはステップ4の目的を達成するために利用するのです。
これはプレーを修正するための「実際に選手に伝える言葉やフレーズ」と言い換えられます。
坪井氏の視点では、日本の指導理論だとここが曖昧になっています。
多いのは「〇〇をする意識」や「〇〇の質」です。
指導案を作る時に、上記のようなキーファクターになっていませんか?
このキーファクターを設定した場合、
例えばパスミスをした選手に「パスの質をもっと良く!」とコーチングをしても選手のプレーは絶対に改善されません(できたらそれは指導者が良いのではなく、選手の能力が高いのです)。
選手にしてみれば、「どうすればもっと良くなるんだろう??」となりますよね😅
これをどうするかと言うと5W1Hを利用して文章化すること。
例えば、スペースへ走る味方へパスをする時のキーファクターは
「味方の走るスピードを下げないように前方(どこへ)に最適な強さでパスを出す」
となります。実際に現場でコーチが声かけする言葉を事前に準備しておくんです。
これによって、コーチングがより具体的になりますし、コーチの頭も整理された状態で指導できるので選手にとってもわかりやすいものになりますよね。
コンシグナスについては、過去の私の記事をぜひご覧くださいねー。これです。
いかがでしょうか。
とりあえず、以上が大雑把な考え方になります。
ここからさらに、さまざまな要因から、条件を加えていき、メニューをリアルなものにしていきます。
長くなってしまったので、その注意点などは、また次の機会にしましょう。
コメント