以前、スペインのバルセロナで活動されていた坪井健太郎氏(現在ヴェルディ強化部)を頼り、バルセロナの指導者ライセンスの内容をダイジェストで連日朝から夕方まで、夜は坪井氏の所属するチームのトレーニングを見学するといった充実したプログラムを経験させていただきました。
初日の講義では坪井氏の著作である「サッカーの新しい教科書」のより現実的な内容をたくさん聞けるものだと思っていたが、実際には「サッカーとは・・」とか、「サッカーの一般性と特殊性」といったような哲学の講義のような時間であり(それはそれで楽しかったのだけども)、限られた時間でこのような内容は必要なんだろうか・・と頭をよぎった記憶があります。
今後、上記の内容については、そのうちこのブログで述べていこうかとは思いますが、帰国して坪井氏と同じくバルセロナでの指導者としての活動後、日本でバルセロナメソッドを伝える講習会をしてくださる方がいて、一年間、週に一度通って学んだが、やはり年間を通じてこの哲学的な考え方は根底にあった印象です。
スペインをはじめとするラテンの国の方々は午後に昼寝の時間(シエスタ)を取るなどのんびり、私個人は勝手に大雑把なイメージがありましたが、あちらの国ではサッカーに関しては、サッカーの現象などあらゆることを具体的に言語化しているのです。これは結構衝撃的でした。
みなさんは「ポゼッション」という言葉は知っていると思いますが、
これを定義してください。説明してください。と言われると少しひるみませんか?
「はい、私の定義するポゼッションは…」と続けられる人は少ないのではないでしょうか?
私の印象では、日本は良い意味でもみんなが何となく言葉を共有して、具体的には・・という人が多いような気がします。
コーチが「ポゼッション」というものをはっきり定義できていないのに、ポゼッションのトレーニングが作れるわけないし、第一、何をもってポゼッションが成功したかすら分からないのです。
以前に比べて、日本のコーチは良いプレーをした時に褒めるようになりました。良いことだと思います。
ただ、「ナイスプレー!」がいつ・どこで・だれが・何を・どうしたからナイスなのかをコーチは理解していなければなりません。でなければ、さっきはこんな感じでナイスって言われたのに、ほぼ同じシチュエーションでは違うと言われた・・とか、上手く行った時だけナイスと言われるということになり、失敗を恐れる選手を育ててしまうことになります。コーチは直前の現象だけを見て、成功したからナイスではなく、失敗してもそれまでの過程がトレーニングの狙い通りであればナイスと言えるようにならなければなりませんよね。
以下、坪井健太郎氏の代表的著作のリンク先です。まずはこれから読んでみることをオススメします😀
もしよろしければ、どうぞ
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