ハイプレス回避の6つのビルドアップ法②

apple head

サッカーコーチ、選手のみなさん毎日のトレーニングはうまくいっていますか?

なかなか、毎回とは難しいかもしれませんが、少しでもみなさんの助けになれればと思います。

私も現役のコーチです。お互い頑張っていきましょう😀

さて、前回の続きになります。

前線からハイプレスを受けても、失わずに前進するための6つのビルドアップ法です。

今回は、次の2つの方法をご紹介しますね!

〈ハイプレス回避の6つのビルドアップ法〉

③どこに食いつくか?(どこにスペースが空くか?)を見ているか?

④ジャンプボールの準備はしているか?

これですね。
それでは早速説明していきます。

コーチになりたて、いや注意していないと私もいまだにこんなことになってしまいませんか?

apple head

試合中にボール周辺ばかりに目がいってしまい、全体に目を配らずにコーチングしてしまうことです。


ありますよね😅

特にビルドアップの時には、
 ・全体の立ち位置(自チーム・相手チーム)と22名の動き
 ・立ち位置から生じるスペースの見極め
 ・立ち位置から生じるパスコースの見極め

など、観察することが大切です。

ですので、特にこの部分はコーチの役割になるかと思いますが

上記の立ち位置や観るべきものを日々伝えて、選手たちのものとして共有されると

面白いことに試合中に相手を分析して、

「ここにスペースができるから、ここを使おう」

「ここにパスコースができるから、ここに顔を出して」

とか、ピッチ内で選手同士で声掛けできるようになってきます。

審判しながら、そういった声が聞こえてくると本当にピッチ内にコーチがいるようで

頼もしく、嬉しくなります。

こんな選手が将来、指導者になれば良い指導者になりそうだなぁ〜

と考えながらプレーを見ていることも結構あります。

脱線してしまいました(笑)

例えば、

食いつくことでのスペースの生じ方」とはこんな例ですね。

相手はマークの受け渡しがスムーズにできずに

SBとSHの関係性で、攻撃時にこちらのSBとSHが入れ替わると、

そのまま食いついてくるチームがあります。

そんな時は、前方に広大なスペースが生じるため、

ここ(図中の青い丸で囲まれたゾーン)を狙おう!ということになります。

また、

「食いつくことでのパスコースの生じ方」とはこんな例です。

相手のボランチが、こちらのボランチに食いついてくれることで、

CBからトップ下や、FWへのパスコース(ギャップ)が空きます。

これを嫌って、相手ボランチが引けばこちらのボランチがフリーになり、

これまた前進できるわけです。(相手は困りますよね〜)

こうしたスペースやギャップはサッカーが11人でやり合う以上、

必ず生じます。

そこを見逃さずに、目の前のプレスに怯えて、困っている選手に

ここが空きやすいから、ボールを持ったらここを見てごらん。
 そこに走り込んでごらん。

ここにボランチ降りた時、食いつけば斜めのトップ下へのパスコースが空くよ

もし、相手ボランチが食いつかなかったら、そのままボランチに運んでもらって、相手が食いつくのを狙って行こう

とアドバイスできます。

apple head

つまり、困っている選手に選択肢を与えて、ボールの逃げ道を与えてあげるんです


指導者としては、選手が困っているときに解決するためのヒントを与えられることは重要です。

これを日本人指導は、「判断を奪っている」と考える方がいらっしゃいますが、

どうすれば良いかなんか、やっている選手、ましてや小学生年代なんかはわかりませんよね・・

それを「判断しろ」とか、怒鳴っているだけのコーチは、誤解を恐れずに言えばコーチ失格だと思います。

だから、勉強しましょうということです。

海外だと、困っている状態を解決してくれないコーチは無能なコーチとして、

選手は指導に従ってくれなくなります。

そうなると、成績は上がらないですからチーム責任者にクビにされてしまうんです。

日本の選手は優しいから、それが普通だと思って受け入れていますがね。

海外なら、とっくに下のカテゴリーのコーチになっている人もたくさんいるのではないかと思います。 
 

さて、話を戻しましょう

④ジャンプボールの準備はしているか?

次はジャンプボールの話です。

このジャンプボールという概念は、現J2のV.長崎で指揮を取っていらっしゃる 松田浩 氏の受け売りです😅

私は、坪井健太郎と松田浩 両氏の著作はサッカー指導者は必ず読むべきサッカー本であると思っています。

両氏ともに、ロジックがしっかりしており、わかりやすく言語化されて整理しています。

サッカーを簡単にするための情報がぎっしりと詰まっている良書ですので、

まだ読んでいない方は、ぜひご覧ください。

とりあえず、代表作だけリンクを貼っておきます。

また、まだ数は少ないですが、「おすすめサッカー本」のページもありますので、

こちらも参考にしてみてください。

↓こちらは松田氏の色々なエッセンスが凝縮されています。

↓こちらは、もう少し簡単な松田氏の入門書的な感じです。まずはこちらから読み始めるのもありですね。

↓次に坪井氏の代表作です。まずはここからですね😀

これらの本も紹介している

↓ 詳しいおすすめ本の紹介については、このページをご覧ください ↓

あわせて読みたい
サッカーコーチがオススメのサッカーコーチのためのサッカー本📚  サッカーの関連本は、自叙伝以外はかなりをチェックしてきました。自宅の本棚はサッカー関連本なら、ちょっとした小規模な書店よりも充実した陳列になっています。 ...

さて、ジャンプボールですが、

前線から相手がプレスに来ると比較的フリーになりやすいのは、逆サイドです。

それも相手がサイドチェンジを警戒して、プレスの対応をしてくると空きやすくなるのは・・

落ちてくるFWやトップ下の相手のDFラインと中盤の間のスペースです。

相手の中盤までは、前にプレスをかけていますが、DFラインのうち、CBは味方のFWの対応を

準備しておかなければなりません。

しかも、大抵はこちらのFW1枚に対して、

相手は2CBでチャレンジ&カバーのポジショニングをしてくるでしょう。

そうなると、さっきのスペースが生まれてきます。

ここに、CBが食いつくとその背後はCBとFWの1vs1ができてしまい、リスクが高まります。

だから、相手のCBはついて行くことを躊躇しはじめます。

そしてこのスペースに落ちた味方選手に、中盤の頭上を超える(ジャンプする)程度のロビングボールを

パスするわけです。これがジャンプボール

こんな感じですね。

プレスで押し込まれている時、DFラインと中盤にできる

このスペースを見てください。ぽっかり空いています。

ここには相手も強く行きづらいですよね。



CBにしてみれば、

落ちるFWを追いかけて、中盤に落とされて背後のFWにパスをつけられるのは怖いし、

もう1枚のカバーもしなければならない。

逆サイドのSBにしてみれば、サイドチェンジも怖いし、CBのカバーもしなきゃ・・

みたいに、迷うような場面となりやすいんです。

ですから、前線からのプレスは結構チャンスにつながります。

私は、選手に前線のプレス強度が強い時は

apple head

「食いついてくれてる」んだよ〜。

と言って、スペースが空きやすいことを歓迎させています。

逆に、ゴール前にバスを並べる守備の方が結構困りますね😅
 ※バスを並べる守備:サッカー用語で、ゴール前に守備ユニットを組んで、固めること

この逃げ道を知っておいて、ビルドアップを実行するのと、

知らないでするのでは、雲泥の差がありますよ。

明日からのビルドアップのトレーニングでぜひ生かしてください。

残りの2つの回避法はまた次回。

前回のハイプレス回避法①をまだご覧になっていない方はこちらからご覧くださいね😁

それではまたよろしくお願いします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

サッカー指導20年以上。
国体、トレセンなどにも関わる現役指導者です。
少しでも有益な情報をお伝えしたいと思います。

コメント

コメントする

目次