試合で勝つために必要なことはサブ的要素を含めると、色々ありそうですが、単純に「良い練習をする」ことですよね。
じゃあ、良い練習とは・・?となりそうですが、
次のゲームで出したい現象を出すための、シュミレーションの場をいかに作り出すかということ
そのために、テーマを明確化できているかということ
ですよね。
よく陥りがちなのはテーマがぼやけていて、終わったら選手はサッカーは楽しかったけど、今日は何をやったんだっけ?みたいな感じになっている。もしくは、なんかいまいち楽しくもなかった。
という状況だと思います。私もトレーニングやっていて、今日はうまくいかないなぁということはたくさんあります。そんな時振り返って分析してみると、やはりテーマがぼんやりしていな・・と気づくことがよくありますね。
そんな時、たいていは
①トレーニングの目的がコーチ自身、明確に定義できていない時
②トレーンングの目的を欲張っている時
が結構多いと思います。
①トレーニングの目的がコーチ自身、明確に定義できていない時
以前のブログ「」にも書かせていただきましたが、コーチが出したい現象を言語化し定義できていないと、結局、ゴールがあやふやで、どこにむかってのトレーニングかが曖昧になってしまいます。
たとえば、「ビルドアップ」のトレーニングをやるとして、コーチの「ビルドアップ」の定義が曖昧だと、いつからいつまで(どこからどこまで)がビルドアップなのか、コーチの立ち位置はどこでボールの配給位置はどこがいいのか、何が成功で、何が失敗なのか、つまりゴールは何なのか(これはただコーンゴール通過がゴールです。とかではなくて、何が身についたら、何に気づけたらトレーニング成功かということです)。・・・など、色々なものがぼんやりになってしまいます。
このような状況では、コーチングも目に見えている現象だけを追いかけるものになって、本質的な改善には繋がりませんよね。
ですから、一例としてですが、
「ビルドアップ」とは「一番低い位置の選手からゾーン2(そのうち説明しますがピッチの区切り方で、いわゆるミドルサードのことです)のセンターラインを安定したポゼッションをしながら、前進して超えるアクション」と定義して、さらに「今回のトレーニングでは味方FWの背後(あいてDFの裏)までは含めない」「今日に関しては、特に組み立て時のパス&コントロール の質にフォーカスして改善していく」と狙いを具体化していきます。
そうするとFWの背後への動きをそこまでフォーカスしなくていいわけですから、コーチが見たいのは一番低い位置にいるGKからの中盤の選手までの動きになりまうすよね。となるとコーチの立ち位置は、GK付近が見やすく、配給はGkからが主になるな・・とイメージできることになります。また、目的もセンターラインを超えることなので、どう超えたいかを明確にイメージして(いわゆるプレーモデルですね)トレーニングに入れば、センターラインのうちここを通ってすすもう!とか、より具体的なコーチングができるようになります。

コーチングは、事前にトレーニングプランを考えている時にあらかじめ選手に声かけする内容(いわゆるキーファクターです)をそのまま考えておきましょう。ただし、注意が必要なのは
”より具体的な言語でキーファクターを準備すること”
です。
例えばこれまでなら、キーファクターとして「パス&コントロール 」としかしてこなかったものを、トレーニング中の声かけそのものにします。
「相手の遠い方の足へグラウンダーで早いボールをつける」
「コントロールは、相手がいない方に止める」「相手がいなければ、ファーストタッチでスペースに運んで前進しよう」・・・など実際に発する内容で準備するということです。
そうすれば、実際にグラウンドに立った時も、これがこのトレーニングで身につけさせたい「ビルドアップの中でのパス&コントロール 」だというように明確な目的のある指示ができます(この場合パス&コントロール の定義づけも必要となりますが)。
つまり、コーチにとっても見るものがフォーカスされ、簡単になっているんです。
この辺のキーファクター作りの話も今後していきたいと思います。
②トレーニングの目的を欲張っている時
上記の例でいえば、場面や状況を絞っているので、コーチはそこだけを特に見れば良い状況となって簡単になっていますよね。よくあるのが、目についたものを行き当たりばったり的に、コーチングしちゃうやつです。
「FWの背後の抜ける動き、中盤のマークを外す動き、複雑な状況のポジショニングなど」どれももちろん実際には必要な要素なんですが、カオス状態になるので、できるだけ簡単にしてあげましょう(詳しくは前回のブログを参照してください)。
確かに、色々な要素が重なってミスしているので、たくさん言いたくなりますが、ここの我慢が必要で、「今日はここよりも、テーマに絞ってコーチングしよう」としながら、狙いを明確化していくことが重要です。
長くなってしまいましたが、私は普段こんなことを意識してトレーニングを組み立ています。
また、前述のより詳細な内容は今後また書いていきますね。
たまに、練習前に今日のトレーニングの意図(目的)を伝えずに初めて、練習が終わった時に、今日は何がテーマだったかわかる?って聞いてみて、テーマ通りだったら、テーマ設定とコーチングが明確だったと分かりますよ。私は時々そんなこともやったりしています。
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