他チームの試合や、他種のサッカーの試合であとちょっとだけパスのコースを変えれば、もっとその後のプレーが成功するのになぁ〜
って、思う時があります。
そんな時にコーチがアドバイスできるものの一つに
「点のパスと線のパス」と私が定義して、呼んでいるものがあります。
簡単にいうと、パスコースによってパスを受ける選手の選択肢が広がるパスと狭めるパスのことです❗️
選手たちは結構、この点のパスを試合中に出しています。
別にいいんです。密集しているエリアや、ピンポイントで正確に足元につける時は「点」の方がむしろ。
ただ、状況によって使い分けて欲しいんですよね。
「点のパス」
下のイラストが「点のパス」です。
中央のボールホルダーが、右サイドで相手DFの背後を通して、スペースに走り込むサイドの選手にパスを出すシーンですね。
「点のパス」でも通りますが、イラストのようにそこのピンポイントで出会わなくてはならないですよね。
「そこ(のポイント)」じゃないとだめなんですよ。早くても、遅くても次のプレーが難しくなってしまいます。
早いタイミングでポイントにボールが入ってしまうと、ボールを受けられずに、スローインになるかもしれないですし、トラップミスなどの次のプレーの難化につながります。
遅いタイミングだと、せっかくのスペースの攻略をマックススピードでドリブルできなくなりますし、最悪相手にカットされるリスクもあります。
あとは、サッカーを経験されている方ならわかると思いますが、自分に向かって
「刺さってくる」ようなパスは処理が難しくなりますよね。💦
ポストプレーからの落としのボールでよくあるんですが、自分の足元に向かって結構するどいパスが「刺さる」ように向かってくるパスです。
技術がある選手なら対応はできますが、こうしたボールはヘッドダウンしやすく(足元に入るので)、次のプレーのためにトラップをするワンタッチが必要となりやすく、プレー自体が難しくなります。
このようなパスを私は「刺さるパス」と呼んでいます😀
「点のパス」もこの「刺さるパス」になることが多く、その後のプレーが難しくなりがちです。
「線のパス」
では、同じシチュエーションの次のようなパスはどうでしょう??
これが、「線のパス」と呼んでいるパスです。
「刺さるパス」ではないため、ボールを受ける側にどこで受けるかのポイントの選択肢があります。
早めに触って、カットインしていく。
少し、流して中を覗いてクロスのための準備をする。など、選択肢が増えるんですよね。
パスは通れば良いってもんじゃないです。
その次のプレーを成功させるため、簡単にさせるためのものじゃないといけないんです。
テクニックを使わなくても成功しやすい状況を作ってやる。遅いパスだと、自分で迎えに行って、1vs1の駆け引きがあったり・・など、成功するためにテクニックが必要となってしまいますよね。
しかも、「刺さるパス」と違って、顔が上がってプレーしやすいんですよ。視野を確保しやすいというメリットがあります。ボールが自分の方に向かってきている時に間接視野で対応できるんです。
これが「刺さるパス」だとちょっと難しくなるんですよ。できないわけじゃないけど、難易度が上がるってことです。
ビルドアップの時に、相手のFWのプレスを受けてヘッドダウンしてしまってうまくいかないケースの一つの改善策はこの「線のパス」を使わせる。です。
色々な試合を見ていると、結構「点のパス」でビルドアップを難しくしている。もしくは、受けてのテクニックスキル(トラップの質・ターンの技術など)で対応している。という場面があるはずですよ😀
2つのパスを使い分けるのは、難しくないですよね。
意識の差、だけですからね。
でも、効果は結構絶大ですよ。
クロスの攻撃のトレーニングをやっていて、クロスの質が上がらなかったりする一つの原因は、この「刺さるパス」のせい。ということも多いです。
クロスを上げる選手に刺さってパスが入ってくると、そのせいで、
中の味方の選手や相手DFの認知が遅れたり、精度が下がってしまいミスにつながっていることが多いです。
コーチは常に選手がプレーを簡単にできるようになシチュエーションを作る方法を教えなければなりません。
難しいプレーの連続だと、色々な選択をしなくてはならず、脳も疲れてしまいますからね。
なんでも、1日に脳が選択をすることができる回数はある程度決まっているそうですよ
(何かで読みました。ほんとか嘘かを信じるのはあなたしだいです笑)
冗談はさておき、こんなに簡単なことでそんなに成功率が変わるのか!
ということに、なるかと思うので、ぜひトレーニングに取り込んで、コーチングしてあげてください。
日本中のフットボールプレーヤーが、もっと上手くなれる手助けになれれば嬉しいです。
それでは、また〜😀
※ なお、「点のパス」「線のパス」「刺さるパス」は私の造語です。
皆さんは、皆さんのチームの独自の言語でも良いと思います。
↓本ブログには他にもたくさんの役に立つサッカー情報があります。ぜひ読んで見てくださいね😀↓
↓下のリンクボタンからどうぞ〜↓
コメント