サッカーのポジショニングのコツ –ライン間とライン上–

ライン間とライン上のポジション

ビルドアップなどの際に、選手の立ち位置の指導に困ることありませんか?

間に立て!とかはよく会場でも耳にしますが、どれだけの選手がこれを本当に自分のものにして有効な立ち位置に立っているでしょうか??

「間(ギャップ)」というのは、相手選手と相手選手の間という意味ですよね。

じゃあ、「間」でもどの深さの位置にいればいいんでしょうか?

それを選手に伝えるために私はポジショニングの一つの引き出しとして、選手には次のことを伝えることがあります。

apple head

ライン間とライン上です😀

サッカーの試合でディフェンスラインと中盤のラインの間、中間ポジションとかハーフスペースとか、エントレとか色々概念はあるかと思いますが、DFにしてみたら厄介なこの立ち位置に私は2つの種類を定義しています。
これです↓

① ライン間(エントレ)
② ライン上

では、説明していきますね😀

目次

ー ライン間 ー

これは、みなさんはご存知だと思います。エントレリネアスのことです

定義するならば、 「相手のディフェンスラインとラインの間でボールを受けるポジションニング」ということになるでしょうか・・。何度か書いていますが、この定義は日々変わっていくことがあるので悪しからず^^;

もともとフットサルで多く使われてきたものだと思いますが、サッカーでもバルセロナなどスペイン勢が有効に使っていることから、日本でもエントレとか言っているあれです。

エントレのメリット・デメリット

この個人戦術のメリットは

なんと言っても、攻撃側の選手一人で複数の守備選手に影響を与えることでしょう

守備側にしてみれば、

「俺がいくの?」「え、お前じゃないの?」「え??」・・みたいな状況になりがちなポジションですよね。

つまり、守備者にとって中間の距離にいるので、守備側にとってはこの中途半端な選手に対しては一つ対応の判断と解決法が必要になるわけです。

ゲーム中に相手のFWとダブルボランチ(システム442として)の四角形のど真ん中に立っていたとしたら、2人のFWがプレスバックすべきか、ボランチの内どちらが寄せるのかというように、攻撃者は一人なのに4人に一気に影響を与えることができるわけですね。

1人で4人分のおいしい戦術的なポジションなんですが、デメリットもありますよ。

ー エントレのデメリット ー

上記の場合だと、エントレに対応する守備戦術が明確であれば、4人からプレスを受ける可能性がありますし、プレスの強度も実は強くなりがちになります。
それぞれの守備者から近い存在となってしまいますよね。

だから、ターンのテクニックなど、ボールを受けてもその後に打開できるようなスキルがある選手には良い貰い方となりますが、もらった後に難しいプレーとなりがちです。

ですから、選手のタイプによっては次のライン上の受け方もアドバイスしてみてはいかがでしょうか?

ー ライン上 ー

先述のFWとダブルボランチの4人の例でいうと、

FWとFWのラインの高さ、なおかつギャップの位置に立つわけです。

つまり、

apple head

FWの「ライン上」です。

フットサルは常にマンツーマンで、狭いスペースで崩していくことを狙うスポーツです。

この受け方はフットサルの講習会に出た時に教えていただいたものです。

1vs1とか、2vs2とかのバリエーションはサッカーより緻密で、非常に参考になることばかりでした。

狭い状況でエントレで受けると、複数から厳しいプレスを受けやすく、ボールロストしてしまうこともあり、ショートカウンターの餌食となることもあります。

それを、ライン上で受けるとどうなるかといいますと、

受けた相手にプレスをかけて来る相手守備者はFWの2枚になります(ボランチには距離が遠いですよね)

でも、Fwの間で受けているので半身で受けられれば、ターンすることで、まずは Fwのラインをはがすことができます。

しかも、エントレと違って、はがした後の前方にスペースがあるんです

こんな感じ↓

そうすると、相手にするのは目の前のボランチ2枚、しかもボランチにしてみれば、前を向いて自由にボールをコントロールする選手が近づいてくることになります。どちらがいくかも迷うでしょう。

そういったこともあり、ドリブルが得意な選手にはこのライン上で受けて、ターンをしてスペースに運ぶドリブル(もちろんスピードは上げさせませんよ。ミスの確率が上がるので)をトライさせます。

この「ライン上」の概念はすごいと思いませんか?

今までは私も Fwの2枚をオフのうちに置き去りにしておくエントレの方が次のプレーが簡単になりやすいと思っていましたが、必ずしも選手や状況によってはそうではないんだということを学ばせていただきました。

サッカーは学べば学ぶほど、まだまだ無知だということを学んでいるような気がしますね😅

みなさんも、ぜひ立ち位置を状況によって使い分けられるような選手を育てていただけたらと思います。

それでは、また😀

※ この記事を書いた直後、6月18日にライン間やライン上の概念が描かれているサッカー本が出版されましたので、紹介しますね。

著者の坂本さんは教員を40才を過ぎてから退職してバルセロナでコーチライセンスを取得されたかなり人生を攻めている方です笑

バルセロナに坪井健太郎氏を訪ねた時に、食事を一緒にしましたが、こんなにもすごい方になるとは😅

大変勉強になりますので、ぜひお手に取ってみてくださいね〜。もちろん私も買いましたよ!!


↓本ブログには他にもたくさんの役に立つサッカー情報があります。ぜひ読んで見てくださいね😀↓
↓下のリンクボタンからどうぞ〜↓

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この記事を書いた人

サッカー指導20年以上。
国体、トレセンなどにも関わる現役指導者です。
少しでも有益な情報をお伝えしたいと思います。

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